これまでの表紙


若葉のころ


まぶしい緑の季節ですね。晴れた日は輝き雨の日は煙る梢の、日々に変化する緑の諧調のうつくしさ。ずっと眺めていたい。山道を歩くと何の花とも知れず香る。卯の花の匂い?新芽の匂い?朴の花が咲くとそれはもう天上の香りです。山道で陶然としちゃいます。熊も出るんで危ないけど。


さて、写真は、今日のお昼です。お隣のおばーちゃんのくださった竹の子で、筍御飯、とわかたけ煮。染付け三友飯碗にカーネーション模様の平鉢。どちらにも山椒の葉、木の芽をたっぷりそえて。庭の山椒もすっかり緑になったので木の芽は取り放題です。


左がわの染付蓋物には蕗の煮たの、梅と鰹節味。この蕗も頂き物です。山菜はあくを抜いたり、筋を取ったり、下ごしらえが大変なんですが、おばーちゃんが丁寧にしてくださってるのでほんとうにありがたいです。奥の「町の灯」皿には、本日のメイン・ディッシュ、鰹のたたきのカルパッチョ風です。野菜に隠れちゃってますけどね。ペペロンチーノ味です。オリーブをいっぱい散らしてオリーブ・オイルかけていただきまーす。鰹のタタキはわらの香りが命だよっておっしゃる方、ごめんなさい。。


デザートは、ドラゴン・フルーツです。すばらしい色彩ですね


話は変りますが、このあたりは、今年は竹の子の表年だそうで、本来たくさん採れるはずなんだそうです。しかし猪が、鼻がいいのでほとんど先に掘り返してしまうのだとか。しかも、好きなところだけ一口かじって後は捨ててあるんですって。にくらしい美食家ぶりですね。そんなすっかり数の増えた猪との熾烈な戦いのなかでゲットした貴重な地元竹の子です。おいしかったです。おばーちゃんありがとう!


今日はこどもの日。そういえば、鯉幟を最近あまり見ないな。やはりこのあたりは過疎化が進んでいるのでしょうか。それにしても、この地球上に適切な人間の数ってわかっているのでしょうか。それが無いまま、増えたの減ったのといっても仕方ないような気がしますけど。だいたい永遠に増え続けることを想定するなんて無理があるのじゃないでしょうか。人口が減るのも、ある意味自然なことじゃないのかなぁ 。


 


うるわしの五月、夜は虎鶫が鳴いています。闇そのものの鳴いているような不思議な声です。                            


 


  枝影の壁を這う音緑の夜   おるか  


 


                           2014年5月5日